◆講演日::2006年5月31日(水)19:00〜
アジアンビューティの仕掛け人
●深澤 勝義(
ふかざわ かつよし) 氏
花王(株)パーソナルケア第1事業本部ヘアケア部長 |
|
【テーマ】
“アジエンス”の商品開発とブランド戦略
【要 旨】
2001年秋、花王は日本初のシャンプーを発売以来70余年間守ったシェアトップの王座を他社に奪われた。もともと花王にはロングセラーの「メリット」「エッセンシャル」があったが高価格帯のブランド作りが難航、10年間で
7つのブランドが生まれては消えていった。このような背水の陣での挑戦が続く中、2003年秋「アジアンビューティ」をコンセプトに徹底した差別化をはかった新ブランド「アジエンス」を発売、売上高はわずか1年で100億円を超え、花王は再び王座に返り咲くことになる。当講演では、新たな切り口で日本人女性の心を動かした大ヒット商品“アジエンス”の開発秘話とブランド戦略に迫る。
|
講師略歴 |
東京都出身
1986年 花王(株) 入社
販売部門配属(北海道支社)
1990年 ハウスホールド事業本部 異動
住居用洗剤担当
1993年 食器用洗剤担当
1996年 衣料用洗剤担当
1999年 衣料用洗剤チーフマーケター4
2002年 パーソナルケア事業本部 異動
ヘアケア ブランドマネージャー
(メリット/エッセンシャル/アジエンス)
2006年 同ヘアケア部長 |
|
花王(株)入社後、初期配属から4年強の販売経験を経て、その後15年近く、
商品・広告・販売戦略をつかさどる戦略中枢である事業本部でMKを担当。
住居用、食器用、衣料用洗剤の担当を経て、2002年春からヘアケアのブランドマネジャー。
ハウスホールド関係を担当した時代が長く、数多くの新製品を発売、後半は洗剤の世界にも感性要素を盛り込む。
ニュービーズやホームクリーニングエマールなどがその代表。エマールは60年間50%以上の差をトップブランドにつけられていたが、2年間でトップブランドになるなど大きな成果となった。
2002年からヘアケアを担当、ここは逆に70年間花王がトップメーカーだった市場で2位に落ちた数カ月後の状況であったが、2003年秋アジエンスを発売
し、2004年には花王はトップメーカーに返り咲いた。 |
花王「アジエンス」
ホームページ |
http://www.kao.co.jp/asience/index.html |
●受講生の声(当日のアンケートより)
「
まじめにブランド創りに取組んでいった結果がファンを創り、確固たるブランドを創っていくんだという話を、とても楽しく聞くことができました」(40代・
商社・営業アシスタント・女性)
「『花王=月のマーク』というイメージがあるのですが、それを外して販売するという思い切った売り方に驚きました」(40代・
社会保険労務士・男性)
「競争の裏側が見られておもしろかったです」(30代・金融・営業・女性)
「顧客に対するイメージのあり方が企画に役立てられると思いました」(20代・ハウスメーカー・営業職・男性)
「愛用のシャンプーが“アジエンス”なので受講しました。自分の普段使っている商品の開発ストーリーを聴くと、ますます商品を身近に感じました」(30代・
流通・一般事務・女性)
「今回の成功体験が花王の更なる成長の起爆剤になるように感じられました」(30代・建設業・事務職・男性)
「普通では聴けない、大変興味の持てる話を聴けました。面白かった!課題に取組むストーリーとして参考になることが多くありました」(60代・
技術コンサルタント・男性)
|