インテリジェントアレー撰壇塾
講演時間 会場 宝塚造形芸術大学 梅田キャンパス
◆第10回:2006年2月7日(火)19:00〜
 大ヒット家電の開発者登場

●木村 恭介(きむら きょうすけ)
松下電器産業(株)松下ホームアプライアンス社 ホームユーティリティ事業部
食洗機事業担当参事

【テーマ】
ななめドラム式洗濯乾燥機、開発ストーリー
 〜“ななめドラム”はこうして生まれた〜

【要 旨】

松下電器産業が開発した「ななめドラム洗濯乾燥機」は、飽和とも言われる洗濯機市場において、月平均の機種別販売台数が発売以降、常にトップを維持し、累計販売が40万台を突破する等の大ヒット商品となった。一般的に、洗濯機の売れ筋商品の店頭価格は4〜5万円であったが、同製品は 15万円近くもする高額商品にもかかわらず、主婦の間で根強い人気を保つ。果たしてこの“ななめドラム”はいかにして、世に現れたのであろうか。同商品の開発・企画の責任者である同氏に、その誕生に至る経緯と今後の行方について、秘話を交えながらご紹介いただく。

講師略歴

1977年 3月 工学部 機械学科 卒業

1977年 4月 松下電器産業(株) 入社
         洗濯機事業部 技術部 配属、
以降、全自動洗濯機・食器洗い乾燥機の開発設計に携わる

1998年 7月 洗濯機事業部技術部食洗機設計グループ主担当

2000年 4月 洗濯機事業部技術部ランドリー設計グループ主担当

2004年 4月 ホームユーティリティ事業部 開発設計グループ
グループマネージャー

2005年 1月 ホームユーティリティ事業部 設計技術グループ
グループマネージャー

2005年 11月より現職

特に、食器洗い乾燥機の設計開発ではキッチンに組み込む引き出しタイプの商品化に成功。また、世界で初めて従来の縦型のままで乾燥まで出来る洗濯機を開発するなど、常に業界に先駆けた開発・設計に取組んでいる。
昨年、11月からは、食器洗い乾燥機事業の総括として食洗機事業全体を担当している。

松下電器産業(株)
「ななめドラム洗濯乾燥機」
ホームページ

http://national.jp/product/house_hold/wash/


●受講生の声(当日のアンケートより)

「技術者の想いが強く伝わってくる良いお話でした。」(40代・会社員・男性)

「商品企画、戦略という面で、非常にわかりやすい説明で参考になりました。」(30代・企画職・男性)

「『比較表のいらない商品を作る』という言葉がとても気に入りました。いつも他社と比べてどうかという事を気にしていましたが、それだけではない事に気付かされました。」(30代・化粧品メーカー・女性)

「『モノづくり』は『文化を創る事』とおっしゃる技術者の誇りを感じ、大変興味深いお話でした。こういった方々の研鑽が、私達の未来の生活を作っているんですね。」(20代・出版・女性)

「Only Oneの重要さがよくわかりました。技術者として参考になりました。」(40代・住設機器メーカー・男性)